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天狐あやかし秘譚
第66章 奸智術数(かんちじゅっすう)
☆☆☆
ダリと土御門が慌てて執務室に戻ると、そこには占部の冴守と祓衆の左前、そして祭部の九条がすでに到着していた。

「九条はん、もう怪我はいいんか?」
「ええ、血は出ていましたが、怪我自体は大したことなかったので」

九条は土御門の後ろのダリに気づくと、少しバツが悪そうな顔をする。

「んで?敵側からの連絡って?」
促されると、冴守が手にしていたラップトップのパソコン上にメール画面を表示させる。

メールの題名は『人質交換について』
メールの送信元はドイツのサーバーからと思われるドメインからのもので、アカウント名には「Kadamashi」とあった。

「現在、警察の協力も仰ぎ、発信元の位置を辿れないかやっていますが、海外のサーバーを3台以上経由しているらしく、手こずっています。」
冴守が画面をスクロールすると本文が現れる。

ーーーーーーーーー
親愛なるマヌケな陰陽寮の諸君!

君たちの大事な大事な陰陽師をひとりお預かりしている。
まだ、生きてるぜ?

おっと、証拠を示せなんて野暮なこと言いっこなしだ。
お前らは俺が言うことを信じるしかねえんだからよ。

さて、このままコイツを犯してぶち殺してもいいところだが、
慈愛にあふれる俺様がひとつチャンスをやろう。

まあ、いわゆるビジネスってやつだ。

ひとつ手に入れてほしいものがある。
それと人質、引き換えってことにしよう。

そのブツの名は『死返玉(まかるがえしのたま)』だ。
お宝探しゲーム、ってところ。
賞品は囚われのお姫様だ。

さて、ゲームに当たって、いくつかルールがある。

1 期限は明日の20時まで
2 探すのに当たる人員はひとり。天狐ダリだ。
3 天狐が妙な動きをしないよう、ひとり同行者をつける。
  必ずそいつと行動しろ。

1〜3の内、ひとつでも破ったら、この女はめちゃくちゃに犯して殺すから、そう思え。

あんたらは知識と情報を使ってブツを探して提供する
俺たちゃお前らの仲間を返す、と

な?Win-Winといこうじゃねえか。
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