この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第114章 天道是非(てんどうぜひ)
『従者』とは、緋紅が統べるこの屋敷の使用人の総称である。緋紅の気まぐれでいつ殺されるかわからない彼らは、常にその存在を消そうと努めているので、普段、この屋敷には生きている者は、緋紅のほかはキヌギヌやスクセのような『神宝使い』のみしかいないかのように感じられる。

そんな従者たちだったが、こうして緋紅に呼ばれれば即座に馳せ参じなければならない。当然、遅れれば、緋紅の機嫌次第では即死である。

襖の向こうから現れた従者は無個性の着物を身にまとい、平身低頭の構えである。

「ああ、キミ。申し訳ないがスクセを閨に運んでくれないか?」
「はっ!」

緋紅の言葉に従者がかしこまる。すぐに更に3人の従者が現れて、ぐったりとしているスクセの身体を抱きかかえたまま、緋紅の部屋の右手にある閨に運び込んでいった。

「緋紅さま・・・?」
緋紅が従者に命じた言葉を聞いて、キヌギヌがなおさら戸惑う。
今日は、スクセがあの状態であれば、当然自分が閨で緋紅のお相手・・・夜伽(よとぎ)をすることになると思っていたからだ。

「ああ、キヌギヌ、今日はもう部屋に下がっていいよ。」
キヌギヌの返事が若干遅れたことをどう解釈したのだろうか、緋紅が続けた。
「ああ、スクセのことなら心配しなくてもいいよ。
 僕のために今日は頑張ってくれたからね。・・・僕が様子を見るから。」

じゃあね・・・

そう言って、緋紅もまた、スクセが待つ閨に消えていった。
あとには、床に手をついて頭を下げるキヌギヌがひとり残される。

その手が小刻みに震えていることを、緋紅はもちろん承知していた。
/1651ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ