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天狐あやかし秘譚
第113章 第113章:【第22話 件】運否天賦(うんぷてんぷ)
止めようと掛けられた言葉を無視して、SUKUSEは画面の方をじっと見つめてくる。ベール越しで視線はもちろん直接は見えないのだが、確かに瀬良にも土御門にも、彼女が『こちらを見た』とわかった。

『陰陽師の皆さん・・・近いうちに日本は壊滅します・・・』

その後、何やら言ったSUKUSEはニヤリと笑ってみせた。

スタジオが騒然となり、画面が一瞬暗転、ついで青地背景に白文字で『少々お待ちください』という定式的な静止画面に置き換わる。

動画はここで途切れていた。

「どうやら、この番組、生放送やったようやな。一種の放送事故っちゅうやつや。
 で、この後、この占い師、どさくさに紛れてスタジオから消えたんだと。」

土御門が背もたれに背中を預けて天井を見上げるようにのけぞる。

「それにしてもやってくれるわ・・・天下国家の凶福を言い当てる『件』気取りかいな」

最後にSUKUSEが言った言葉。
それは騒然となったスタジオの騒音と重なってだいぶ聞き取りにくかったが、確かにこう言ったのを土御門も瀬良も確かに耳にした。

彼女は笑って言ったのだ。

ーよって、件の如し

と。
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