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淫夢売ります
第55章 斜陽の楽園:壊れる世界
抵抗もできないまま、前後から同時に体を貫かれ、私の心は完全に千切れ飛ぶ。下卑た笑い。後ろの穴を犯されながら、性器を別の男に舐められ、指で弄ばれ、身体の中がぐちゃぐちゃにされていく。

そうされながら、私はいやというほど思い知っていくことになる。

「やめてぇっ!!やめて、やめて、やめて、やめて!!もういやあああっ!!!」

何もかも、私の身体の何もかもが・・・もう・・・もう・・・
戻ることはないんだ・・・

ポツリ・・・頬を伝って涙が流れた。
それは絶望の涙・・・全てを捨てた諦観の・・・涙

ぽちょん・・・

雫が水面に落ちるイメージ。それが空間を揺らし、世界を歪ませる。

はっと気づくと、そこにいた黒尽くめの男の顎から涙が一滴、落ちていくのが見えた。あの涙は・・・私のだったの?それとも・・・彼の?

黒尽くめの男が、震える手で私の額にカードをあてがう。

全ての悪夢を祓うカード
私の守り神・・・
アヴァロン・・・

カードからじんわりと、あの夕暮れのような温かい光が私の中に流れ込んでくる。

その温かさの中で意識が暗転する。いつしか影のような男たちは姿を消し、世界はしんと静まり返った。そして私の心はぬるま湯のような安寧へと還っていく。

ああ・・・やっと・・・やっと忘れられる・・・
やっと・・・。

私の精神が最後の意識の欠片を手放す直前、微かに捉えた声があった。
それは、嗚咽しているようにも、叫んでいるようにも聞こえた。

「ごめん・・・ごめん・・・ごめんよ・・・」

誰の声だろう・・・誰が泣いてるの?
あなたは・・・誰?

「さらら・・・ごめん・・・」

その言葉を聞いたという記憶を最後に、私の意識はゆっくりと温かな闇に溶けていった。
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