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淫夢売ります
第52章 無邪気な淫魔:交わり
☆☆☆
目覚ましの音で目が覚めた。暗い部屋の中、夜光のアナログ時計の針は8時45分を指していた。良かった、目覚ましをかけておいて。

私はするりとベッドから抜け出し、服に着替えると、サングラスとマスクをつけ、家人に気づかれないように玄関を出た。サングラスもマスクも、女性からの刺激を可能な限りシャットアウトするために身に着けているものだ。更に、人通りの少ない道を選んで駅まで向かう。9時を過ぎた駅は帰宅する人である程度込み合ってはいたものの、上りの電車はさほどの乗車率ではなかった。これなら変に刺激されることはないだろう。

席の端っこで身体を丸くして俯きながら、早く学校の最寄り駅に着くことだけを願い続ける。駅にさえついてしまえば、人から距離を取ったまま学校までたどり着くことが出来るからだ。

果たして、変に欲情することなく、私は学校までたどり着くことができた。

咲希が指定したのは、1年D組・・・咲希のホームルームだった。教員用のキーで玄関ドアを開く。昨今の学校は不法侵入防止のため、必ずこういったセキュリティをしているのだ。最終下校時刻である17時30分より後は、特別なキーと暗証番号を知らなければ校門横の出入り口を使うことはできない。22時ならなおさらである。

1年D組・・・

教室の電気はついてない。まさか、咲希はいないのか?そんな不安が頭をよぎる。足音を忍ばせて教室の入り口に忍び寄ると、そっと扉を開いた。

カララララ・・・

中を覗くが、そこにはしんとした空間が広がるのみだった。
窓の外にあふれる青い月明かりが落ちて、教室内を薄青色に染めあげていた。見慣れているはずの部屋なのに、まるで異界のように感じる。

教室の中に視線を巡らせると、窓際の前から4番目に黒い影があるのに気づいた。
あそこは・・・咲希の席だ。

「常盤?」

声を上げると、その影がもぞりと動いた。どうやら机に突っ伏していたらしい。
「やっときたの?センセ・・・待ちくたびれちゃったよ」

うーんと背中を伸ばすようにする。逆光になって顔はよく見えないが、その仕草と声からして間違いなく常盤咲希だと分かった。

「時間通りだろう」
ちらりと時計を見ると、時刻はちょうど22時になるところだった。
「あっ、そうだね」
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