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淫夢売ります
第35章 鎖とドレス:心の鎖
「さあ・・・まだまだイケますよ・・・。アナルだと、何度も、何度もイケるんですから。ね?男の子の射精の快感を忘れてしまうほどの、深い深い絶頂・・・たくさん味わってくださいね・・・」

ふふふと笑い声が聞こえる。そして、まだ身体に力が入らない僕の身体を彼女がぐるりと仰向けにした。

「今度は器具を使って、ほぐしていきますからね」
そう言って彼女は、ベッドの横のテーブルにおいてあるスティック状の器具を取り出し、そこにヌルヌルとした液体を塗っていた。

「さあ・・・膝を立ててください・・・今度はこれで、気持ちよく、なりましょうね・・・」

彼女の声にはなにか魔力でもあるのだろうか。
なぜだかわからないけれど僕は、そのまま、彼女の言うことに従ってしまう。膝を立て、足を開く。

な・・・なんで?

氷川が左手で器用に僕の膝頭を押し、腰を上げさせる。僕の肛門・・・アナルが丸見えになってしまっている状態だ。

ち・・・力が・・・入らない・・・

温かくてつるつるしたものがアナルの入口にあてがわれる。入ってくる・・・と思うと、その予感だけでゾクゾクとしている自分がいる。

違う・・・違う・・・
『従ってしまう』んじゃない。
『魔力』なんかじゃない。

ここで僕が気づいたことを、奇しくも氷川が言い当ててしまう。

「もう・・・気持ちよくなるの、期待しちゃってるんですよね」

ひくっと、アナルが動いたのが自分でも分かる。

そう・・・そうだ・・・僕は期待している。
あの快感を、受動的に与えられる、悦びを・・・
もっと、もっと・・・と

「それを認めたら、竹内様は、もっと気持ちよくなりすね。
 さあ、自分を縛っていたものから、自由になりましょうね。
 ここはそのためのサロン
 あなたを解放するための場所なんですから」

ぬぷぷぷ・・・先程よりも深く『中』に入り込んだ器具の感触が、僕に先程よりも強い「ゾワリ」とした快感を与えてくる。

ああ・・・もっと欲しい・・・もっと・・・

そして、明確に僕は自分の願望を理解した。
いや、正確に言えば、頭で理解する前に、心が知っていた。
考えるよりも先に、その言葉が口をついて出てくる。

「ああ・・・僕を・・・僕を犯して・・・ください・・・」

じゃらりと、心の中を縛っていた鎖が、解けていくのを感じた。
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