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第34章 仮面の夜会：ヴィサージュ ニュ

もう堪らなかった。ノワールのモノを口から離す。唾液と先走り液の混ざったねっとりとした液体が光る糸を引いて垂れ落ちた。

「ああ・・！怖い・・・怖い！それ以上されたら・・・私は・・・私っ！」
何処かに身体が堕ちていってしまいそうで怖くて怖くてぎゅっとファイのふとももに置いた手に力が入る。そうでもしてないとどうにかなってしまいそうなのだ。

「ファイ・・・トワノンはもしかして・・・？」
「ええ、アクメを知らないんでしょう」

ファイとノワールが意味深に視線をかわす。

あ・・・アクメって・・・！？

「トワノン・・・怖がらないで・・・そのまま、力を抜いて・・・」
ファイが言う。ノワールがそっと優しく私の髪の毛を撫でる。
「大丈夫・・・気持ちいいだけです。私達がいます・・・感覚に・・・オマンコの感じに集中して・・・」

オマンコ・・・感覚・・・
ああ・・・どんどん、どんどん、身体の中・・・あちこちが・・・おかしく・・・おかしく・・・

「イクみたいですね・・・締め付けが強く」
「トワノン・・・イッてください・・・女の体はもっともっと・・・気持ちよくなる」

気持ち・・・よく

きゅうっとファイの指が私の身体の中の一点を押し上げたような感じがした瞬間、お腹の中が勝手に震えだすような感じが押し寄せてきた。同時に眼の前がぱっと光ったような気がした。

「くぅっ・・・・うううぅ・・・」
一瞬は唇を噛んで叫び声を上げるのを我慢できたが、無駄だった。押し寄せてくる快感に身体がわななき、いつしか私は周囲に満ちるような淫猥な嬌声と同じ声、女の湿った声を上げて悶えていた。

「あぁあ♡・・・うんくっ！いや・・・ああ♡！」

お腹のあたりがビクビクと震えている。一通りの波がすぎると、身体の力が完全に抜けきり、だらりとしてしまった。そんな私の身体をそっとファイが横たえる。

「すごいイキっぷりでしたね」
ノワールがまた私の頭や肩を撫でてくれる。それがとても心地よかった。

今のが・・・今のが・・・イクって・・・こと？

もちろん、夫との性行為で快感を感じたことはあった。
でも夫との交わりはもっと温和で時間的にも短いものだった。ここまでの強い快感を得た記憶はなかった。