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The Bitch (ザ、ビッチ)
第8章 エピローグ  『わたしの好きに...』
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「いらっしゃいませ…あ、お久しぶりです」
 約半年振りのワインバーは…
 仲良しの、スタッフがにこやかに迎えてくれた。

「どうぞ、こちらへ…」
 そして、いつも座っているカウンターの右端へと案内される。

「あ、スパークリングの………」

「はい、シャルドネの辛口…でしたよね?」

「あら、うん、ありがとう…」
 こんな、久しぶりにも関わらず、丁寧な接客が、うれしい。

「あとねぇ…」

「トマトのカプレーゼ…ですよね?」

「あら、うん、なんかうれしいわ」

「はい、わたしも、久しぶりでうれしいです」

 やっぱり、来てよかった……

 心が、ゆっくりと、穏やかになっていく。

『悠里さんの好きに…
 悠里さん、らしく……』

 これが、彩ちゃんの、言わんとする事なんだろうか…

「はい、どうぞ」

「ありがとう…」

 そして、この辛口のスパークリングワインが…

 冷たい―――


 好きに…
 らしく、かぁ…

 わたしらしくってなんだろう。

 独り、カウンターに座り、ワインを飲み…

 背中越しから伝わる、店内の雑踏の騒めきを聞きながら…

「……………」

 最近の揺らぎを、想い巡らせていく―――

「あ、あ……の………」

「………………っ」

 その、不意な、後ろからの声に…

 一瞬、呼吸が、止まった―――

「……………」
 
 背中が、まるで、鉄の如くに固まり…

 鼓動が、一気に高鳴り……

 心が、跳ねた―――

「あ、あ……の…………」

 緊張が、伝わってくる…

「……………」

 振り向きたい…

 振り向きたくない…

 心の壁が、崩れそう…

「はぁ、ふぅぅ……」

 小さく、必死に、呼吸を整えていく…

 油断し切った、顔を…

 揺らぐ、目を…

 見せたくは、ない―――


「あ、あ…ゆ、ゆ………」

 声か、震えてる…

「すぅぅぅ……はぁぁ………」

 もう一度、呼吸を整え…

 背中の強張りを、緩め…

 目に、力を込め…

『泣いちゃ、ダメっ』

 いい聞かせ…

「え……だ、だ…れ………」

 振り向いた―――



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