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The Bitch (ザ、ビッチ)
第7章 2024年3月17日日曜日
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「だからぁ、普通の女はそこで泣いて、泣き叫んで、甘えて…誰かにまたすがるんですよぉ…
 でもぉ、悠里さんはちょっと違う…」
「違う?」
「仮にですよぉ…普通の女は麻耶さんが居るのにぃ、ビッケちゃんとぉ…
 シないですからぁ…
 麻耶さんに見せつけるなんてぇ…」

 そう、わたしは変態な、クソ、メス、ビッチオンナなんだ…
 こうして改めて、彩ちゃんの言葉で聞くとつくづくそう思う。

 変態、ビッチ、それ以外の何者でもない…

「だけどぉ、その時点で悠里さんの敗けはなし、いや、別れても勝ちですよぉ…
 それに麻耶さんの心の衝撃、傷は、計り知れないと思いますよぉ」

 でも、わたしはそこまで、そこまでズルく計算したわけではなく、ただメスの本能の…
「ただ、別れの対価の代償のつもりで…」
「はい、普通の女はそんなことを思い浮かぶはずもないしぃ…」

「え、あ...」
 確かに云う通りかも...

「だからぁ、そのヤッちゃった時点でぇ、悠里さんの敗けは無いんですよぉ…
 ただ…」
「え、ただ?…」
「ただぁ、そこまでシたのに涙が…ってところがぁ、悠里さんが普通じゃなくてぇ…
 フツーのオンナだって感じですよぉ…」
「普通じゃなくてぇ、フツー?」

「だってぇ、クソビッチ悠里さんの涙なんてぇ、わたしには想像できないもん…
 だからぁ、さっきの涙声の電話に、ホント、びっくりしちゃってぇ…
 それにぃ、さっきまでの泣きべそな顔だってぇ…」
 と、彩ちゃんは笑みを浮かべながら、そう言ってきた。

「だからぁ、その涙がぁ…
 女じゃなくてぇ…ビッチでもなくてぇ…
 オンナってことですよぉ…」

「ビッチじゃなくて…オンナ…」

 なんだか、良くわからないけど…
 そんな彩ちゃんの言葉に、ううん、彩ちゃんの優しさが…
 心にジーンと沁みてきていた。

「だからぁ、負けじゃないからぁ…
 これからもぉ、この後もぉ…
 悠里ビッチオンナの好きにしちゃったらいいんですよぉ…」

「え、わたしの好きに………」

 この時のわたしには、その『好きに…』って言葉の意味は、わからなかったのだが…

「はい、悠里ビッチオンナの好きにね…」

 とりあえずわたしは、この彩ちゃんに…
 この彩ちゃんの言葉と優しさに…
 心が救われ、いや、わたしというオンナの心が保つことができたのである。



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