この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
The Bitch (ザ、ビッチ)
第7章 2024年3月17日日曜日
61
「うわぁ悠里さん、それって負けじゃないですよぉ…」
「えっ?」
わたしは麻耶さんが帰って直ぐに、そう必死に涙を堪え…
ううん、実は泣きべそのままに彩ちゃんに電話をし、その勢いで彩ちゃんが来宅してくれ…
今夜の、さっきまでの和哉と麻耶さんとの出来事の全てを…
赤裸々に、ありのままに、そして自分の感情を交えながら語ったのだ。
ちなみに今夜の彩ちゃんは…
『マッチングアプリ』で知り合った男性と初めてのデートだったのだが、わたしからの涙声の電話に慌ててデートを切り上げて、部屋に来てくれ、話しを聞いてくれていたのである。
彩ちゃんは曰く…
『その男はタイプじゃなかったから…』
と、言ってくれ、更に…
『そんな悠里さんの涙声を聞いてしまったら、何がなんでも駆けつけますからぁ』
そうまで、優しい言葉を言ってくれた。
そして…
「負けなんかじゃなんかないですよぉ...」
「えっ?」
「うん、いや、ようやく、普通の、ううん、フツーのオンナになったってことですよぉ…」
「普通のオンナ?」
「いえ、フツーのオンナですぅ」
「フツーの…」
「はい、普通の女はそこで泣いて、泣き叫んで、甘えて…誰かにまたすがるんですよぉ…
でもぉ、悠里さんはちょっと違う…」
「え、ちょっと違うって?」
「必死に嗚咽を堪え…そしてまた…」
「………………」
「そしてぇ、またぁ、ビッチオンナに戻るって決めたんでしょうっ」
「え、あ、う、うん…」
うん、そう…
わたしは、和哉と別れ、また、ビッチなクソオンナに戻るんだ…
もうオトコなんていらない、あ、いや、違う…
もう…男は愛さない…
って、確かに麻耶さんが帰った後に、そう心に誓った。
「だからぁ、それは、負けじゃないし、普通の女になったわけでもない訳でぇ…」
彩ちゃんは、そう続けてくる。
だけど、わたしには、イマイチ意味が分かりかねていた…
「普通の女と、フツーのオンナって?」
だってわたしは和哉との別れに…堪え切れなくなって泣いたはず…なのに。
それって普通の女とは違うのか?
だから、わたしは悔しくて…
自分が情けなくて…
泣いたら負けって、必死に嗚咽を堪えた…
だけどわたし的には、その時点で泣いたら…
涙を溢したら…
負けに等しい…のだが…
「うわぁ悠里さん、それって負けじゃないですよぉ…」
「えっ?」
わたしは麻耶さんが帰って直ぐに、そう必死に涙を堪え…
ううん、実は泣きべそのままに彩ちゃんに電話をし、その勢いで彩ちゃんが来宅してくれ…
今夜の、さっきまでの和哉と麻耶さんとの出来事の全てを…
赤裸々に、ありのままに、そして自分の感情を交えながら語ったのだ。
ちなみに今夜の彩ちゃんは…
『マッチングアプリ』で知り合った男性と初めてのデートだったのだが、わたしからの涙声の電話に慌ててデートを切り上げて、部屋に来てくれ、話しを聞いてくれていたのである。
彩ちゃんは曰く…
『その男はタイプじゃなかったから…』
と、言ってくれ、更に…
『そんな悠里さんの涙声を聞いてしまったら、何がなんでも駆けつけますからぁ』
そうまで、優しい言葉を言ってくれた。
そして…
「負けなんかじゃなんかないですよぉ...」
「えっ?」
「うん、いや、ようやく、普通の、ううん、フツーのオンナになったってことですよぉ…」
「普通のオンナ?」
「いえ、フツーのオンナですぅ」
「フツーの…」
「はい、普通の女はそこで泣いて、泣き叫んで、甘えて…誰かにまたすがるんですよぉ…
でもぉ、悠里さんはちょっと違う…」
「え、ちょっと違うって?」
「必死に嗚咽を堪え…そしてまた…」
「………………」
「そしてぇ、またぁ、ビッチオンナに戻るって決めたんでしょうっ」
「え、あ、う、うん…」
うん、そう…
わたしは、和哉と別れ、また、ビッチなクソオンナに戻るんだ…
もうオトコなんていらない、あ、いや、違う…
もう…男は愛さない…
って、確かに麻耶さんが帰った後に、そう心に誓った。
「だからぁ、それは、負けじゃないし、普通の女になったわけでもない訳でぇ…」
彩ちゃんは、そう続けてくる。
だけど、わたしには、イマイチ意味が分かりかねていた…
「普通の女と、フツーのオンナって?」
だってわたしは和哉との別れに…堪え切れなくなって泣いたはず…なのに。
それって普通の女とは違うのか?
だから、わたしは悔しくて…
自分が情けなくて…
泣いたら負けって、必死に嗚咽を堪えた…
だけどわたし的には、その時点で泣いたら…
涙を溢したら…
負けに等しい…のだが…

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


