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”She”
第1章 1

「文哉君とおしゃべりしようと思って待ってたのに」
キスするみたいに唇がとがる。
僕のあれは跳ね上がる。
「あ、すいません・・・」
何故か謝る僕。休憩室に入って隣に座ることになった。
「ねえ文哉君、教えて欲しいんだけど、アップルミュージックのファミリー登録って何人までできるんだろ」
・・・それ、アンドロイドでAmazonミュージック使ってる僕に聞くことではないよな。
それに調べればすぐわかるんじゃないのか。
「6人までみたいですね」
検索して答える。
「そっかぁ。ありがとう。でもアップルミュージックってさ、昔のハロプロきけないんだよね」
ああ、話題はそこだったのか・・・
僕は2000年初期のハロプロが好きで(今はtwiceとNEW JEANSだけど)、けっこうそれについては店で有名だった。
そこから梨花さんと当時のハロプロの話になった。モーニング娘全盛期で、シャッフルメンバーでシングルを連発していた華やかな時代だった。僕は当時まだ赤ん坊だったけど、salt5もDEFDIVAも、今観ても最高だ。
こんなニッチな話で盛り上がれる相手はなかなかいない。僕は普段の梨花さんへの熱い思いを忘れて完全なヲタとなって熱弁をふるってしまった。
「文哉君、ハロプロの話してる時少年みたいになるね」
梨花さんが笑う。
「・・・可愛いよね、文哉君て」
「えっ」
隣に座っていた梨花さんが僕の耳たぶに指で触れて来た。
ぞわぞわっと鳥肌が立って心臓が爆音で鳴り響く。
「ちょっ、やめてくださいよ梨花さん」
「その梨花さん、って言う呼び方がまた、可愛いんだな」
「これ以上からかうと僕本気でお返ししますよ」
思い切って言った。すると
「・・・いいよ」
急に梨花さんはほっぺたを真っ赤にして、軽くうつむいて目を伏せた。
キスを待ってる・・・?
心臓が破裂しそうになる。口はからからに乾いてしまう。アイスコーヒーを一口飲むと苦味が口いっぱいに広がった。
ごくり、と喉が鳴ってしまって恥ずかしい。恥ずかしい、どうしよう恥ずかしい。
恥ずかしいついでに・・・
と僕は、
梨花さんに、キスをした。
その柔らかなふわふわの唇に触れた。
少し、舌先を唇の隙間に入れてみた。
あろうことか梨花さんが口をあんっと開いた。
梨花さんの手が、僕のうなじに回ってくる。
と、そこで、ガシャン。
キスするみたいに唇がとがる。
僕のあれは跳ね上がる。
「あ、すいません・・・」
何故か謝る僕。休憩室に入って隣に座ることになった。
「ねえ文哉君、教えて欲しいんだけど、アップルミュージックのファミリー登録って何人までできるんだろ」
・・・それ、アンドロイドでAmazonミュージック使ってる僕に聞くことではないよな。
それに調べればすぐわかるんじゃないのか。
「6人までみたいですね」
検索して答える。
「そっかぁ。ありがとう。でもアップルミュージックってさ、昔のハロプロきけないんだよね」
ああ、話題はそこだったのか・・・
僕は2000年初期のハロプロが好きで(今はtwiceとNEW JEANSだけど)、けっこうそれについては店で有名だった。
そこから梨花さんと当時のハロプロの話になった。モーニング娘全盛期で、シャッフルメンバーでシングルを連発していた華やかな時代だった。僕は当時まだ赤ん坊だったけど、salt5もDEFDIVAも、今観ても最高だ。
こんなニッチな話で盛り上がれる相手はなかなかいない。僕は普段の梨花さんへの熱い思いを忘れて完全なヲタとなって熱弁をふるってしまった。
「文哉君、ハロプロの話してる時少年みたいになるね」
梨花さんが笑う。
「・・・可愛いよね、文哉君て」
「えっ」
隣に座っていた梨花さんが僕の耳たぶに指で触れて来た。
ぞわぞわっと鳥肌が立って心臓が爆音で鳴り響く。
「ちょっ、やめてくださいよ梨花さん」
「その梨花さん、って言う呼び方がまた、可愛いんだな」
「これ以上からかうと僕本気でお返ししますよ」
思い切って言った。すると
「・・・いいよ」
急に梨花さんはほっぺたを真っ赤にして、軽くうつむいて目を伏せた。
キスを待ってる・・・?
心臓が破裂しそうになる。口はからからに乾いてしまう。アイスコーヒーを一口飲むと苦味が口いっぱいに広がった。
ごくり、と喉が鳴ってしまって恥ずかしい。恥ずかしい、どうしよう恥ずかしい。
恥ずかしいついでに・・・
と僕は、
梨花さんに、キスをした。
その柔らかなふわふわの唇に触れた。
少し、舌先を唇の隙間に入れてみた。
あろうことか梨花さんが口をあんっと開いた。
梨花さんの手が、僕のうなじに回ってくる。
と、そこで、ガシャン。

