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ママ活
第9章 《最終章》病める時も健やかなる時も、ママと
「新ユニットの企画があって。亜純を推薦したい、と話が来たの」
それから順調に話が進んで、先週、彼女が新たにボーカルを務めることになったユニットのデビューシングルも、一般発売が開始した。
明咲は、佐和子のスマートフォンの画面を見る。
そこには今でも胸を逸らせるほどの美女と、彼女とは違ったタイプだが、目を惹く容姿の女達の映ったジャケット写真が出ていた。
「これで私も、安心して仕事に専念出来る。ゆうちゃんもたまには会ってくれるし」
それは、明咲も佳歩から聞いている。
ゆうには交際相手がいるが、彼も歳上の女とのいかがわしい愛人契約で稼いでいる。美しいものに目のない女子高生と、美しいものに目のない同級生は、恋人ごっこを楽しんでいるだけ。二人は感じやすい年頃の少年少女らの羨望の的になりながら、定期的に自己価値を確かめて、自身に酔いしれているという。
「何が人を満たすかは、本人のみぞ知るのよね。亜純は歌い続けるべきだった。私は会社を古賀グループ一に──…いいえ、世界に名を轟かせる。明咲は、何が一番?」
「それ、は……」
「伊本さんは異動して、亜純もパワハラ上司とは縁が切れた。私ともね。明咲は、彼女に未練ない?」
恩を感じて佳歩を選んだのだとすれば、今一人になった亜純の元へ戻れ。
佐和子が、暗にほのめかしていた。

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