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ママ活
第9章 《最終章》病める時も健やかなる時も、ママと
「ごめんなさい。友達に送ったつもりで……」
もっとも送信先を確認出来なかったほど余裕を失くしていたのは、事実だ。
そう指摘して、久美子は、何事もなくて良かったと言って肩をすくめた。
「お友達じゃなくて、悪かったわね」
「いいえ。ありがとうございます。ご面倒をおかけして、ごめんなさい。タクシー、呼びます」
バッグのファスナーを開けたりなの手を、久美子が制した。
期待していた幼馴染からの慰めよりずっと胸のあたたまる目が、りなに微笑みかけている。
「うち、来ない?」
「…………。良いんですか?」
一瞬躊躇ったのは、りなの弱った原因が、失恋だからだ。
しかも相手が、久美子もよく知る人物だ。
それでも、諦めがついた。
亜純を愛するということは、彼女にしてみればその他大勢の内ひとりに、甘んじるということだ。どれだけ頑張っても一番になれず、唯一の存在になれない。明咲でさえ、きっと彼女にそれは求めていないだろう。
あんな痛みに、一生、耐えていけない。
りなが遠慮しているととったのか、久美子が再三、口を開いた。

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