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ママ活
第9章 《最終章》病める時も健やかなる時も、ママと


「会いたかった……お姉さま……」


 明咲も、理性を手放しかけていた。

 学生生活最後の四年間が、これといった悩みもなく、楽しかった。
 亜純だけ求めていれば満たされた。必要以上に干渉せず、それでいて心身、彼女に溺れきっていた。
 誰かのヒロインのようでありたい──…夢にまで見た願望は、あの時間が叶えてくれた。佐和子との契約中は手を出せなかった、フリルやリボンが甘いシルエットを作るガーリーファッション。自己満足で良かったのに、彼女からの「可愛い」という言葉が、明咲を自由にすることだまになった。

 懐かしくなる。

 今も、胸に縋る明咲の肩を包む彼女の手のひらを感じていると、ここが居場所だと錯覚する。


「どうしたら……良いの……」


 佳歩にこんな姿は見せたくない。
 だが彼女の優しさから目を逸らして、佐和子との日々を否定するには──…


「こうすれば、……良いんだ」


 顎先が捕らわれたと思った次の瞬間、亜純の唇が明咲のそれを塞いでいた。まるでひとつだったものが元に戻るようにしてじゃれ合う舌に、混じり合う粘液がぴしゃぴしゃ音を立てて絡みつく。


「はァッ、ん……ああっ……」


 亜純の腰に腕を回して、明咲は、とろけていく意識に自らさらわれていく。
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