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第11章 第11章　麗と弥生

翌日チェックアウトを終わらせ、荷物を持ち昌の車に
弥生は朝食の時から拓哉の姿を探したが、会う事も出来ず
肩を落とした、　車が走り始め旅館が段々と小さく成る
後ろ髪をひかれる思いのまま、弥生は何度も後ろを振り向き
そんな姿を見た昌が嬉しそうに、

「　楽しかった？　また来たい？　」
弥生に笑顔を向けて来た、弥生は作り笑いを浮かべ
昌を見て

「　露天風呂最高、鮎も美味しかった　」
昌が怪訝な顔で、

「　露天風呂？　」
聞き返して来る　弥生は前を向いて

「　昌が寝てるとき、一人で入ったの、誰も居なかったから
　　一人で大きなお風呂で、泳いだのよ　」
笑顔で昌を見た帰りの車中、弥生は昌が話しかけて来る事に
返事は返すが、自分から話し掛ける事無く自宅に帰った