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千一夜
第59章 第八夜 island 違和感
 二重人格について、私は少し調べてみた。
 人格の交代。複数の人格がスイッチングされていくこと。これは本人の意思にかかわらず起こるそうだ。
 記憶の空白、あるいは断絶。これが起こるときは、交代した人格が記憶を支配しているために、その部分についての記憶を思い出そうとしても思い出すことが出来ない(当たり前だ、知らない人間の記憶なんて思い出そうとしても思い出せるわけがない)。
 そして行動などの変化。交代した人格がいつも通りの(本来の自分)行動を繰り返すはずがない。
 河田の名誉のために言っておく。河田は二重人格者ではない。真面目そうな男が実はスケベだっただなんて、そんな話はそこらじゅうにある(男はもともとスケベな生き物だと思うが)。付け加えるならば女も仮面を被る。女だって本性(良いのか悪いのかは別だが)を隠しいて生きている。
 だから私は河田のことをこう思うようにしている。河田は性の探究者だと。
 探究者であれば、己の知見を広げ、そして深めるために性の無限ワールドに足を踏み入れるはずだ。
 具体的に言ってみる。河田が本当に性の探究者なら、私以外の女にも触手を伸ばすに違いない。色々な女を抱き、抱いた女の味を吟味する。河田にはそれをする資格がある。若いしお金もある。それだけでなく、人が羨む地位も備わっている。
 このご時世だから、近くにいる池沢に手を出すことはできないかもしれないが、その気になれば週刊誌のネタにならぬように隠れて遊ぶことができる。
 しかし、河田は私と結婚して以来一度も浮気をしたことがない(絶対に)。何故そう思うのか? それは妻が夫に抱く希望的観測なのではないか? そう思う人は少なくないはずだ。 
 私は嘘を言っていない。私が河田と結婚して以来、河田は私以外の女には触れてはいない。
 何故なら性の探究者である河田良和の獲物は私だけだからだ。初めて河田に抱かれた日から、私は河田の性奴隷にさせられた。
 私は毎晩河田から犯される。夜の生活では私の意思はすべて無視される。
「今日は疲れているから止めて欲しい」
 そう私が懇願しても、河田はお風呂から上がったばかりの私を抱きかかえてベッドに運ぶ。ベッドの上に寝かされた私は、体中を河田から舐められる。胸を揉まれ、女性器の中に指を入れられ、そして河田の太くて長い男性器が私の中に入ってくるのだ。
 
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