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第29章 『ロールプレイングの下準備』

『とりあえず適当に座っててよ、
僕は…風呂のお湯張りして来るから』

コーヒーメーカーをセットして、
真奈美にソファに座って置くように
伝えると風呂場に仁は向かった
お風呂の栓を閉めてお湯張りを開始する。

お風呂に注がれていくお湯を
しばらく眺めて、仁がリビングに戻ると
真奈美は緊張した様子でソファに
寛げてなさそうに座っていて。

仁がテーブルの上に置いている
リモコンを手に取って、テレビをつける。

『もうすぐコーヒーも…入るから、
あんまり寛げてなさそうだけど
テレビでも見てゆっくりしててよ…』

「はっ…はい…すいません…」

『YouTubeでも観る？
ドラマとか映画の方が良い？
ちょっと…思った事があるんだけどさ…、
もうすぐ…でしょ？
森園美海の公開処刑の日…。
この…仕事はさ、長期戦だったし…
真奈美ちゃんにもさいっぱいあれこれと
頑張って貰ったしさ…。
忘年会か…慰安旅行…でもさ
またしようかなって考えてるんだけど』

「ぼ、忘年会…か、慰安旅行…ですか？」