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第29章 『ロールプレイングの下準備』

『忘年会兼ねた慰安旅行みたいな…
まぁそんなに長く本舗を
留守には出来ないから、前と一緒で
行けても１泊２日だけど…。
前は姫路行ったけど…、有馬じゃ…
温泉って言っても近すぎるし…
まぁ…淡路の洲本でもしいし、
いっそ…城崎温泉でも行く？』

前に姫路でも温泉に入ったし、
僕の中の職員旅行のイメージが
温泉で浴衣で宴会って感じだから
どうしても県内の
温泉地が出て来るんだけど。

「城崎温泉……って
もしかしてカニ食べられますか？」

城崎温泉と言えば、
…冬はカニのイメージだけど…。
そうこっちに尋ねて来る真奈美の目に
カニが見えるような気がするのは
気のせいではないだろう。

『その顔は…城崎温泉でカニが
真奈美ちゃんは食べたいって事でいい？
１２月はカニのシーズンだしね、
予約が取れそうな平日に予約しとくよ』


「嬉しいです～。城崎温泉
私…名前は知ってるんですけど、
一回も行った事無かったんで…」

『森園美海の件で真奈美ちゃんには
色々頑張って貰っちゃったからね、
定期的にこう言う事して置かないと
また貴虎に何言われるか分からないし…
多分貴虎に言えば…いい部屋
安くきっと用意してくれるよ』