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第29章 『ロールプレイングの下準備』

『はい、どーぞ。上がってよ。
前に来た時から別に何か
増えたとかもしてないし、
代り映えしない部屋だけどね』

「い、いえ…すいません、
突然真奈美が行きたいって
言い出したりした…んで…。
お、お邪魔しま～す」

僕の部屋は…２回目なのに、
部屋の中に入った真奈美は
周囲が気になる様子でキョロキョロしていて。

『代り映えしないって言ったでしょ？
前に真奈美ちゃんが来た時と
変わりないよ…、この部屋は…』

と…、言ってみたが…
家具の種類と配置は変わってない。
代わり映えの無い部屋と言ったのは
その家具の種類と配置の事を言っていて。

家具程の大きな違いではないけど、
この…僕のアパートの中で
変えた部分が…１つある。

真奈美ちゃんが…、一番…
前に僕の部屋に来た時に
気にしてい居た部分だけ…違う…。

僕の部屋のその部分は変えたけど、
僕が…大きく変わったかと言えば
自分では自分の事過ぎて
正直微妙にしか思えない。