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flower
第2章 flower

2
枯れたい!
( えっ、、何?)
「あっ、、」
「________ 」
「お、お義父さん!優哉が、、優哉が笑っています」
( いや、、)
「_____ 」
(笑うどころか、、)
眠り続ける夫 石橋優哉がそこにいる。
「、、、、」
「美里さん、、それは単なる幻だ。第一優哉は植物人間だ。笑うわけねぇよ」
「だからお義父さん!植物人間なんて!そんな言い方、、言い方、、もう止めて下さい!」
「それはすまない。ただそれが現実なんだよ、、美里さん」
もうニ年もの間、病院のベッドに眠り続ける夫 石橋優哉。
少々口が悪い義父の言う通り、脳死判定を受けた優哉は完全に「植物」だ。
細い身体に巻き付いたいくつもの管から栄養を吸収し排出。身体自身もまた成長もすれば劣化もする。
戸籍上にある人口の一人「1」として存在しているだけだ。
法律上、医師であろうと家族であろうと、この管を勝手に外す事は許されない。すなわちそれは犯罪、しかも殺人罪だ。
美里には二つの選択枠があった。

