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熱帯夜に溺れる
第4章 酔芙蓉の吐息
 どんなに情欲に蓋をして必死で隠しても莉子には見透かされている。彼女の言葉はたった今、純が心の中で口にした欲望と同じだった。

「こらこら、何言ってるの」
「だってぇ。なんかムラムラするんだもん」
「熱のせいだろ。拭けたから、早くこれ着なさい」
「本音はおっぱい揉みたいなぁ吸いたいなぁって思ってるくせにぃ」

 むぅと頬を膨らませながらも莉子は渋々新しいキャミソールを着てくれて、純はほっと胸を撫で下ろす。
 正直、裸の胸は目に毒だった。今にも手は彼女の胸を鷲掴みしそうで、口はツンと上向きの乳首に吸い付きそうで、誘惑に負けそうな心が悲鳴をあげている。

 だが安堵したのも束の間、キャミソールを身につけた莉子が今度はショーツに手をかけ、莉子の温もりが残るショーツがひらりと床に着地した。

「莉子、ちょっと待って、何でパンツを……」
「お尻も汗かいたからパンツも替える。ねぇ、純さん、お尻も拭いて……?」

 彼女は湿った桃尻を見せつけるようにしてうつ伏せに寝そべった。やっと理性を取り戻せそうだったはずの純の喉がゴクリと動き、視線はベッドの上でなだらかな丘を描く莉子の尻に縫い止められる。

 覚悟を決めた彼は、尻の皮膚にそっと濡れタオルを滑らせた。「はぁ……」と莉子の口から吐息が漏れる。
 純が表面を拭くたびに桃尻がふるふるっと揺れる。莉子と初めてセックスをした先日、四つん這いになった莉子を後ろから激しく犯した時の記憶がフラッシュバックした。

 このまま挿入したらどうなる?
 背中から覆いかぶさって体重をかけて莉子を押さえ込み、逃げられない状況下で後ろから彼女の奥に……。

(ダメだダメだ。後ろから押さえ付けて襲うだなんて……)

 いやしい思考を無理やり遮断して、口内に溢れるツバを呑み込んだ。

「純さん、身体があっついの……」
「また熱上がってきたかな。お尻も拭けたから……。パンツはどこに入ってる?」
「チェストの右側の引き出しの一番上。純さんがパンツ選んでいーよ」

 こちらは理性と欲望の狭間で悩まされているというのに莉子の呑気な言葉に脱力する。ここまで気力が戻ってきたのなら夜にまた薬を飲んで眠れば、明日には回復するだろう。

 指示通りにチェストの引き出しを開けた純は小さな溜息をついた。色とりどりのブラジャーとショーツが並ぶ光景はまたしても目に毒だ。
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