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レモンティーな朝焼け―母娘調教―
第52章 悲しい再会(第八部)

信号を渡りきり駅前の広場からアーケードをくぐる頃、少女の胸にざわついた感情が広がり始めていた。
ジワリと滲んだ視界に二人の残像が浮かび上がる。
「ご、ごめんなさい・・・」
呟く声は、すれ違う人々の耳には届かない。
ビクンと顔を上げた。
ポケットに入れてある携帯電話が反応して、ヴァイブレーターが作動したからだった。
むず痒い感触をそのままに少女は歩き続けていく。
圭子には見なくても分かっていた。
駅ビルの反対側の大きな交差点にかかる陸橋の下に、黒塗りの車が停車していた。
それに向かい、小走りに近づいていく。
開いたドアに身体を滑り込ませると、その男が待っていた。
ドアが閉めると同時に、アクセルを踏み込まれた車は駅のロータリーをゆっくりと離れていった。
圭子は隣で運転する竹内の顔をチラリと見た後、バックミラーに映る駅の風景に向かい心の中で呟いた。
(さよなら・・・)
そして膝に置いたカバンの柄をギュッと握り締めながら、零れ落ちようとする涙を懸命にこらえるのだった。
ジワリと滲んだ視界に二人の残像が浮かび上がる。
「ご、ごめんなさい・・・」
呟く声は、すれ違う人々の耳には届かない。
ビクンと顔を上げた。
ポケットに入れてある携帯電話が反応して、ヴァイブレーターが作動したからだった。
むず痒い感触をそのままに少女は歩き続けていく。
圭子には見なくても分かっていた。
駅ビルの反対側の大きな交差点にかかる陸橋の下に、黒塗りの車が停車していた。
それに向かい、小走りに近づいていく。
開いたドアに身体を滑り込ませると、その男が待っていた。
ドアが閉めると同時に、アクセルを踏み込まれた車は駅のロータリーをゆっくりと離れていった。
圭子は隣で運転する竹内の顔をチラリと見た後、バックミラーに映る駅の風景に向かい心の中で呟いた。
(さよなら・・・)
そして膝に置いたカバンの柄をギュッと握り締めながら、零れ落ちようとする涙を懸命にこらえるのだった。

