この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
爛れる月面
第2章 湿りの海

奮い立とうにも、一度悦楽に浸されてしまった肉体は、易々と鎮められるものではなかった。左の薬指から焔立つ劫火が、全身を灼き尽くしてくる思いがする。次の荒波が、遠くからみるみると迫ってきた。強大な、紅蓮の高波だった。
「どうやらまた、だな」
激しく紅美子を揺らしつつ、「明日も、来るんだ。いいね?」
聞こえた言葉に、虚ろな薄目を開いて、辛うじて、首の振る向きだけを横に変える。
「僕は明日もこのホテルにいる。だから来るんだ。女が抱かれるということが、どういうことか教えてやる」
「そ、そんなの……」
「来るならイカせてやる。あと何回か。明日も、同じだ」
返事を待たず抉り込まれた紅美子は、仰け反って絶命するかのように叫んだ。絶頂で全身を引き攣らせたまま、顔だけは前に戻し、あいかわらずの怨嗟の瞳で井上を睨みつけた。
* * *
上体を起こされる。股へ大きな手が伸びてきて、狭間から溢れた蜜を柔丘に塗り伸ばしながら、体を跨ぐよう導いてくる。
「また、これ……?」
「騎乗位はまだ得意なほうだろ。というか、これしかできないじゃないか、君は」
「っ……く……」
井上の両肩を支えに、正面に膝立ちになった。今の今まで指にかき回されて、これ以上ないくらいにほぐれているのに、体勢を変えるあいだのわずかな無為の時間すら嫌うかように弄われていた肉果が、親指と人差し指で大きく割られた。
「ほら」
つま先立てた跪座となり、井上のほうへと少し背を倒す。何も見ないようにしたいが、少しは足元を見ざるをえない。漲った肉先が、小孔を剥き出しにして、真っ直ぐ股下を狙っている。
「ぐっ……」
裂け目に亀頭の丸みが密着すると、手を離した井上は腰骨を掴んで位置を微調整し、息を合わせた紅美子は徐々に腰を下ろしていった。ヘアが擦れるまで沈むと、顎が上がり、背が弓なりになる。突き出す恰好になったバストの下縁に軽く唇が這わされ、髭先が敏感になっている乳暈と乳首をかすめた。
「どうやらまた、だな」
激しく紅美子を揺らしつつ、「明日も、来るんだ。いいね?」
聞こえた言葉に、虚ろな薄目を開いて、辛うじて、首の振る向きだけを横に変える。
「僕は明日もこのホテルにいる。だから来るんだ。女が抱かれるということが、どういうことか教えてやる」
「そ、そんなの……」
「来るならイカせてやる。あと何回か。明日も、同じだ」
返事を待たず抉り込まれた紅美子は、仰け反って絶命するかのように叫んだ。絶頂で全身を引き攣らせたまま、顔だけは前に戻し、あいかわらずの怨嗟の瞳で井上を睨みつけた。
* * *
上体を起こされる。股へ大きな手が伸びてきて、狭間から溢れた蜜を柔丘に塗り伸ばしながら、体を跨ぐよう導いてくる。
「また、これ……?」
「騎乗位はまだ得意なほうだろ。というか、これしかできないじゃないか、君は」
「っ……く……」
井上の両肩を支えに、正面に膝立ちになった。今の今まで指にかき回されて、これ以上ないくらいにほぐれているのに、体勢を変えるあいだのわずかな無為の時間すら嫌うかように弄われていた肉果が、親指と人差し指で大きく割られた。
「ほら」
つま先立てた跪座となり、井上のほうへと少し背を倒す。何も見ないようにしたいが、少しは足元を見ざるをえない。漲った肉先が、小孔を剥き出しにして、真っ直ぐ股下を狙っている。
「ぐっ……」
裂け目に亀頭の丸みが密着すると、手を離した井上は腰骨を掴んで位置を微調整し、息を合わせた紅美子は徐々に腰を下ろしていった。ヘアが擦れるまで沈むと、顎が上がり、背が弓なりになる。突き出す恰好になったバストの下縁に軽く唇が這わされ、髭先が敏感になっている乳暈と乳首をかすめた。

