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シャイニーストッキング
第22章 ほつれるストッキング 1        佐々木ゆかり
 52 その真実…

 果たして――

 その本当の答え、真実を知ってしまった時に、わたしの中がどうなってしまうのか?
 どんな変化が、起きるのか?

 本当の、わたしの本音は…
 その『真実』を知るのが、恐い……のだ。

 そして、昨夜感じた想い…

 それは、今はまだ…
『真実を知らなくてもいいんじゃないのか』

 そう、もう一人のわたしが…
 オンナとしてではなくて…
 コールセンター部部長であり、この、新規プロジェクト準備室室長の佐々木ゆかりというわたしが…
 心の奥で、そう囁いてくるのである。

 それは、つまり…
 ハッキリとはさせずに…
 このまま曖昧でいいんじゃないのか……と。

 だって、本質は、お互いに愛し合っているのは間違いはない…
 ただ…
 彼には、本気だろうが、浮気だろうが、松下秘書がいて…
 わたしには、こうして美冴さんや、敦子という、同性ながらも、大切で、信頼でき、心を和ませてくれる、愛しい存在がいる。

 つまりは、逃げ道がある――

 だから、無理に答えを…
 いや、辛い現実を知ろうとしなくてもいいんじゃないのか…

 彼自身も、きっと同じように思い悩んでいる…
 だって、昨日の狼狽え方が、それを物語っていたから――

 だけど、美冴さんは…

『明日からの為にもさぁ、今夜、ハッキリ、そして、ゆかりさんが、スッキリ、しなくちゃさぁ…』
 そう、言ってくれ、そして、それを一生懸命に、わたしの為にと、画策してくれている。

 果たして…

 いや、わたしは、美冴さんの為にも…
 ハッキリとした答えを、求めなくてはならない――
 
 スッキリできるか、どうかは、別にして…

「さてと…どうしようかなぁ」
 美冴さんは、思慮しながら、そう呟く。

「うーん…」
 そして、顔を、松下秘書と健太や敦子、そして杉山くん達の方へと向ける。

 どうやら、なんだかんだ、あれから四人はずうっと話しを交わしているみたい…
 それは、それで、意外でもあった。

「……っ」
 すると、そっちを見ると…
 ふと、彼と、目が合った。

「………」

「………」

 お互いに、逸れずに見つめ合い…

 一瞬、時が、止まった――

 うん…
 やっぱり、ちゃんと話しがしたい…

 どうやら彼も…
 そう望んでいるみたいだから――


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