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シャイニーストッキング
第21章 もつれるストッキング5 美冴
141 小さな鬼の囁き…
そしてわたしたちは、『決起集会』で、また明日、対峙する…
しかも、伊藤敦子という四人目の、新たな存在が加わるのだ。
「はぁぁ…」
わたしの心にまた、ゆっくりと…
一度引っ込みかけた天の邪鬼という…
小さな鬼が、顔を上げてきた。
そして…
「ま、明日の夜が勝負かもねぇ…」
「あ、う、うん…な、なんとか頼むよ……」
「ん…そうね………」
だけど…
小さな鬼が、わたしに囁いてくる…
「できるだけ…ね……」
「うん、頼む…よ……」
そして、時計を見て…
「あら、もう、こんな時間…帰るわ…ね……」
「あ、そう…か……」
「うん…明日もあるから……」
わたしは、ゆっくりと立ちあがり…
そして、ベッドサイドで、服を着て…
帰り支度を整えていく。
「あっ、そうだ…」
「え…」
「そうだよな、今日は違ってたよな?」
「え?」
傍らで、ストッキングを穿いているわたしを見ながら…
「そうだよな、昼間は…違った?」
「あ、うん、そうね、昼間はナチュラルカラーだったわ…」
「だよなぁ…」
「うん…
でもね、わたしはいつも『波道』に…
ううん、ゆうじに逢いに行く夜はね…」
「うん…」
「黒を穿くの………」
「あ………そ、そうか……」
一瞬…
彼の息が止まって感じ、そして、目が泳いで見えた。
「彼が…好きだったから………」
そう呟き、わたしは、スッと立ち…
「じゃ、また、明日……ね………」
「あ…うん……あっ」
「えっ」
「こ、これ……」
彼は、そう呟き…
タクシーケットを、手渡してきた。
「……………」
そして、両手で、ギュっと握り締め…
「ぁ…じ、じゃあ………」
スッと、手が緩んだ。
「………おやすみ………」
わたしは、踵を返し…
見送り不要と、軽く手を上げ…
寝室を出ていく。
本当は…
ううん…
ウソでもいいから…
引き止めてほしかった―――
でも…
それで、いいのかもしれない……
だって、わたしは…
脱ぎ捨てた黒ストッキングを…
小さな鬼の囁きの通りに…
ベッドの下に…
こっそりと隠してきたから―――
第21章 もつれるストッキング5 美冴
完
そしてわたしたちは、『決起集会』で、また明日、対峙する…
しかも、伊藤敦子という四人目の、新たな存在が加わるのだ。
「はぁぁ…」
わたしの心にまた、ゆっくりと…
一度引っ込みかけた天の邪鬼という…
小さな鬼が、顔を上げてきた。
そして…
「ま、明日の夜が勝負かもねぇ…」
「あ、う、うん…な、なんとか頼むよ……」
「ん…そうね………」
だけど…
小さな鬼が、わたしに囁いてくる…
「できるだけ…ね……」
「うん、頼む…よ……」
そして、時計を見て…
「あら、もう、こんな時間…帰るわ…ね……」
「あ、そう…か……」
「うん…明日もあるから……」
わたしは、ゆっくりと立ちあがり…
そして、ベッドサイドで、服を着て…
帰り支度を整えていく。
「あっ、そうだ…」
「え…」
「そうだよな、今日は違ってたよな?」
「え?」
傍らで、ストッキングを穿いているわたしを見ながら…
「そうだよな、昼間は…違った?」
「あ、うん、そうね、昼間はナチュラルカラーだったわ…」
「だよなぁ…」
「うん…
でもね、わたしはいつも『波道』に…
ううん、ゆうじに逢いに行く夜はね…」
「うん…」
「黒を穿くの………」
「あ………そ、そうか……」
一瞬…
彼の息が止まって感じ、そして、目が泳いで見えた。
「彼が…好きだったから………」
そう呟き、わたしは、スッと立ち…
「じゃ、また、明日……ね………」
「あ…うん……あっ」
「えっ」
「こ、これ……」
彼は、そう呟き…
タクシーケットを、手渡してきた。
「……………」
そして、両手で、ギュっと握り締め…
「ぁ…じ、じゃあ………」
スッと、手が緩んだ。
「………おやすみ………」
わたしは、踵を返し…
見送り不要と、軽く手を上げ…
寝室を出ていく。
本当は…
ううん…
ウソでもいいから…
引き止めてほしかった―――
でも…
それで、いいのかもしれない……
だって、わたしは…
脱ぎ捨てた黒ストッキングを…
小さな鬼の囁きの通りに…
ベッドの下に…
こっそりと隠してきたから―――
第21章 もつれるストッキング5 美冴
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