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シャイニーストッキング
第21章 もつれるストッキング5 美冴
25 渡す…
「あんなオンナにさぁ…渡すんだったらさぁ…」
「あ、え…」
彼はコトバもないようだ、いや、この突然の豹変ぶりに声にならないみたい。
ドキドキドキドキ…
ザワザワザワザワ…
もう完全に自律神経の暴走のスイッチが入ってしまった…
それはさっきまでの『ひがみ』という侮蔑の想いのせいもあり、より強いメスの本能の衝動を生む要因となっているようだ。
「そうよ…
あんな秘書のオンナになんか…
渡すんだったらさぁ………………」
『渡す』それは…
あの秘書に寝とられたと絶望的な憂いを見せた、ゆかりさんへの同情的な慈しみの想いではなく…
もう既に彼は、いや本当は、彼の心はあの初めての夜からわたしのオトコ、モノ、所有物であるという意味からのコトバ。
ううん、彼の、大原浩一というオトコの深層には、わたしへの愛が潜み、隠れていると感じられるが故からのコトバ…
なぜならば…
あの夜みたいに、ゆうじの残穢といえる不思議な因果により今夜、ここに導かれたはずなのだから。
わたしは彼の愛を…
わたしに対しての愛情をわかっている…
だから、わたしは…
あんなオンナに渡すなら…
せっかくゆかりさんに遠慮し、ガマンして盗らなかったのに…
本当ならば、あの夜からわたしのモノ、オトコだったはずなのに…
だから…
「あんなオンナに渡すんだったらさぁ…」
だったら…
『ひがみ』なんて焦燥心も沸かず…
こんな独占欲の渇望も感じないで済んだのに…
こんな憤懣の想いを目に込め、見つめる。
「……………」
すると彼は、この豹変したわたしの目を見ながら…
ゴクリ…と、ノドを鳴らした。
「あんなオンナに渡すんだったらさぁ、やっぱり、あの時にわたしが盗っちゃえば……
奪っちゃえばよかったのよ……」
わたしはそう囁き、ヒールの爪先で彼の足をツーっと撫で…
その黒ストッキング脚を絡めていく。
「ぅ………」
彼は小さく呻き、絡められた足をビクッと震わせ…
「み、みさ…え………」
わたしの名前を呟いた。
その瞬間…
ズキズキズキズキズキズキ…
更に強く、深いメスの本能の疼きのスイッチが入ってしまう。
そして、かろうじて残っていたわたしの理性が…
常識が…
メスの欲望の波に、飲み込まれていく……
「あんなオンナにさぁ…渡すんだったらさぁ…」
「あ、え…」
彼はコトバもないようだ、いや、この突然の豹変ぶりに声にならないみたい。
ドキドキドキドキ…
ザワザワザワザワ…
もう完全に自律神経の暴走のスイッチが入ってしまった…
それはさっきまでの『ひがみ』という侮蔑の想いのせいもあり、より強いメスの本能の衝動を生む要因となっているようだ。
「そうよ…
あんな秘書のオンナになんか…
渡すんだったらさぁ………………」
『渡す』それは…
あの秘書に寝とられたと絶望的な憂いを見せた、ゆかりさんへの同情的な慈しみの想いではなく…
もう既に彼は、いや本当は、彼の心はあの初めての夜からわたしのオトコ、モノ、所有物であるという意味からのコトバ。
ううん、彼の、大原浩一というオトコの深層には、わたしへの愛が潜み、隠れていると感じられるが故からのコトバ…
なぜならば…
あの夜みたいに、ゆうじの残穢といえる不思議な因果により今夜、ここに導かれたはずなのだから。
わたしは彼の愛を…
わたしに対しての愛情をわかっている…
だから、わたしは…
あんなオンナに渡すなら…
せっかくゆかりさんに遠慮し、ガマンして盗らなかったのに…
本当ならば、あの夜からわたしのモノ、オトコだったはずなのに…
だから…
「あんなオンナに渡すんだったらさぁ…」
だったら…
『ひがみ』なんて焦燥心も沸かず…
こんな独占欲の渇望も感じないで済んだのに…
こんな憤懣の想いを目に込め、見つめる。
「……………」
すると彼は、この豹変したわたしの目を見ながら…
ゴクリ…と、ノドを鳴らした。
「あんなオンナに渡すんだったらさぁ、やっぱり、あの時にわたしが盗っちゃえば……
奪っちゃえばよかったのよ……」
わたしはそう囁き、ヒールの爪先で彼の足をツーっと撫で…
その黒ストッキング脚を絡めていく。
「ぅ………」
彼は小さく呻き、絡められた足をビクッと震わせ…
「み、みさ…え………」
わたしの名前を呟いた。
その瞬間…
ズキズキズキズキズキズキ…
更に強く、深いメスの本能の疼きのスイッチが入ってしまう。
そして、かろうじて残っていたわたしの理性が…
常識が…
メスの欲望の波に、飲み込まれていく……

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