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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4 律子とゆかり

128 誘い(4)
だけど…
だけど、この松下秘書とは関わりたくはないのが本音である。
しかし、彼女、松下律子秘書は、彼を、大原浩一常務というオトコを巡る疑惑のオンナであろうという前に、常務専属秘書という存在なのである…
つまりは仕事上では必ず絡み、ついて回り、関わり、そして絶対に避けることの出来ない絶対不可避的な存在なのである。
そんな松下秘書を越前屋さんは、大原常務と共に盛んに誘いの言葉を掛けている…
だが、おそらくは、松下秘書のこの誘いに対する答えはノーであろう。
なぜなら、とりあえずはわたしという彼のオンナである、いや、もしかしたら既に過去の存在となってしまった元オンナとの関わりは、彼女にとってはこの対峙の場で十分であり、もうこの先は出来れば関わりたくはないであろうから…
いや、できれば現実的に避けられない仕事上での必要最低限な事務的な関わりだけで済ませたいと思っているはずだから。
だから絶対に答えはノー、NOであろう…
例え明日の夜のスケジュールが空いていようとも、そして彼一人だけだとしても、嘘、ウソをついて断ってくるに違いない。
だって…
わたしだったらそうするから。
「ええ、是非ともぉ、大原常務さんと一緒にぃ、参加して欲しいんですよぉ…」
だから、もう越前屋さん、誘わなくていいから…
例え彼一人でもわたしはもう来てほしくないの。
この松下秘書との関係のリアルな答えはまだ知りたくもないし…
だからもう誘わなくていいから…
「例え一時間でも空いていたらぁ、是非ともぉ、あ、顔だけでも出して欲しいんですぅ…」
だが、そんなわたしの想いなんて想像もしていない、いや、越前屋さんには感じるはずがないのだが…
一生懸命に誘っている。
いいのよ、いいの…
まだわたしには、この二人のリアルな関係の事実を飲み込むには時間が足りない、ううん、もう少し時間が欲しいの…
だから、明日は来てほしくはないの…
それにまだ彼と話しもしたくはないのよ…
少しでもいいから時間が欲しいから…
わたしは心の中でそう必死に思い、そして越前屋さんのその誘いを止めようと彼女に顔を向け、口を開こうとした瞬間…
「あ、え…と」
その時…
松下秘書が覗いていたスケジュールの手帳から顔を上げた。
だけど…
だけど、この松下秘書とは関わりたくはないのが本音である。
しかし、彼女、松下律子秘書は、彼を、大原浩一常務というオトコを巡る疑惑のオンナであろうという前に、常務専属秘書という存在なのである…
つまりは仕事上では必ず絡み、ついて回り、関わり、そして絶対に避けることの出来ない絶対不可避的な存在なのである。
そんな松下秘書を越前屋さんは、大原常務と共に盛んに誘いの言葉を掛けている…
だが、おそらくは、松下秘書のこの誘いに対する答えはノーであろう。
なぜなら、とりあえずはわたしという彼のオンナである、いや、もしかしたら既に過去の存在となってしまった元オンナとの関わりは、彼女にとってはこの対峙の場で十分であり、もうこの先は出来れば関わりたくはないであろうから…
いや、できれば現実的に避けられない仕事上での必要最低限な事務的な関わりだけで済ませたいと思っているはずだから。
だから絶対に答えはノー、NOであろう…
例え明日の夜のスケジュールが空いていようとも、そして彼一人だけだとしても、嘘、ウソをついて断ってくるに違いない。
だって…
わたしだったらそうするから。
「ええ、是非ともぉ、大原常務さんと一緒にぃ、参加して欲しいんですよぉ…」
だから、もう越前屋さん、誘わなくていいから…
例え彼一人でもわたしはもう来てほしくないの。
この松下秘書との関係のリアルな答えはまだ知りたくもないし…
だからもう誘わなくていいから…
「例え一時間でも空いていたらぁ、是非ともぉ、あ、顔だけでも出して欲しいんですぅ…」
だが、そんなわたしの想いなんて想像もしていない、いや、越前屋さんには感じるはずがないのだが…
一生懸命に誘っている。
いいのよ、いいの…
まだわたしには、この二人のリアルな関係の事実を飲み込むには時間が足りない、ううん、もう少し時間が欲しいの…
だから、明日は来てほしくはないの…
それにまだ彼と話しもしたくはないのよ…
少しでもいいから時間が欲しいから…
わたしは心の中でそう必死に思い、そして越前屋さんのその誘いを止めようと彼女に顔を向け、口を開こうとした瞬間…
「あ、え…と」
その時…
松下秘書が覗いていたスケジュールの手帳から顔を上げた。

