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息子の嫁
第4章 デート(買い物編)
「お義父さん、そこでずっと見てるの?」

「邪魔だったかな?」

「ううん私、嬉しいの……。」

「手伝いもしないのにかい?」

「うん、嬉しいの……。」

手伝いもせずにただ、見ていただけだったが、それを彼女は嬉しいと喜んでたが正直、男の私には女心は分からなかった。

「お義父さん」

「なんだい?」

「私、どこへも逃げないわよ……。」

そう云い彼女が振り向き笑った。

「見られているだけで嬉しいって、麗奈さんが言うから……」

「でも、そうしてずっと見られてると私、何だか恥ずかしくて……。」

私は益々、女の気持ちが分からなくなってた。

「お義父さん、終わったわよ出掛ける仕度をしよう?今日は、お父さんとの初デートだから私、おしゃれするから長いわよ……。」

彼女が、にこっと笑った。

「準備が出来たら私はリビングにいるからゆっくりでいいから。」

「うん。」

私達は各々、出掛ける仕度をするために台所を後にした。

さっき台所で彼女を見続けてた時、私は、あの晩の彼女を思い返していた。

部屋の照明を最少に落とし部屋は薄暗かった。その時、彼女は全裸だった。彼女の裸体は、輪郭しか見えず、まるでシルエットのように浮かび上がる女神像のようにも想えた。

あの晩、以来、私が彼女の肌に触れる事はなかったが、もしかしたら今日、一緒に出掛けた時、ホテルに……そんな淡い期待が私には、あった。仕度が整いリビングで彼女を待った。
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