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息子の嫁
第2章 第二章
彼女の優しさに後押しされるように、ぽつりぽつりと話し始めたのはその後だった。

あの時は三月で毎日、寒い日が続いてた頃で私が被災地に行ったのは大惨事から間もない頃だった。

当時、私は支援物資をトラックに積み被災地を訪れた時、辺り一面、津波に流され残っていたのは高いホテルやビルだけで家も流され何もなかった。

そう彼女に話して聞かせてると彼女は

あの頃、車に入れるガソリンが不足してて叔母さんのお葬式にも行けなかった事や、停電が数日間、続き電気が使えず電気ストーブも使えなくて

ペットボトルにお湯を入れ、それをコタツに入れ暖を取った事等、彼女とは親子ほどに歳は離れてたが同じ地域に暮らてた私達には共通の話題が多くあった。

当時、ガソリンも不足し、一日に10リッターしか入れてもらえず一般の人達は何処にも行けなかったし彼女が云うように火葬やお葬式にも行けなかった。

「そう言えばホームセンターに電池もなかったしコンビニの棚には何もなかった。」

「そうだな。あの当時は本当に何もなかったし、ホームセンターでは電気がつかないから薄暗い中でお客さんが一列にならんで欲しい物を店員に言い買ってたよな?」

「うん。夜はロウソクを何本も使って灯りを取ったりと本当に大変だった。」

「麗奈さん…。今夜は叔母さんを偲びながら呑もう?」


残ってた、お酒を各々のオチョに酌し私達は献盃と言い彼女の、叔母さんを偲びながら呑み交わした。
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