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息子の嫁
第19章 天然と上付き

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探偵に智輝の捜索依頼をして今日で、もう五日目だったが探偵社からは何の連絡もなかった。
私達は平穏に暮らせる移住先を探し毎晩、話し合っていた。
今夜も、インターネットにつなぎ東北地方の過疎地域を検索し画面を見ながら話してた。
「駿…。」
「なんだい?」
「今日も探偵からは連絡が来なかったね?」
「そうだな…。一週間って言ってたから焦らないで待とうよ?」
「そうね……。」
「麗奈…。生ビールを頼めるかい?」
「うん…。」
生ビールの、おかわりを作りに彼女が部屋から出て行った。
探偵からは未だ、何の連絡も来なかったが私には彼が、いい加減な仕事をする人のようには想えなかった。
捜索に必要な必要経費は既に払い込んであったし今は、待つしかなかったが息子の捜索と移住先を探すのを、同時に進めていたし職場を退職する事も既に私は、決めてもいた。
程なくし両手に一個ずつビールジョッキを持ち彼女が部屋に戻った。
「ハイ駿…。」
彼女が私に手渡しソファーに腰掛けた。
「麗奈も飲むのかい?」
「大丈夫…。今日は飲んでないから私……。」
「そうか…。昼は暑いから飲んでもいいんだよ麗奈……。」
「駿…。怒ってる?」
「なんだよ今さら…。」
「ごめんね私、あんなで――。」
「麗奈は、あの時の事を言ってるのかい?」
「うん…。」
あの時、麗奈は私に美味しい生ビールをって想い練習してたんだろう?」
「でも失敗したのを全部飲んだから――私って見境が付かない時があるの…。直さなきゃ――」

