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息子の嫁
第13章 障害


私は息子が家を出た後、彼女と二人きりの暮らしが楽しくて大事な事を忘れてた。

それを私に、気付かせてくれたのは彼女の、スマホに掛かってきた一本の電話だった。


「誰から?」


スマホの着信音が鳴り、それを手に取った彼女に聞いた。


「お母さんから…。」


スマホを手に持ち彼女が話し始め私は、傍で彼女と母親のやり取りを聞いてた。


「直ぐ帰って来いって…。無理だから……。」


彼女は激しい口調で母親に、そう言ってた。

「私――お義父さんを、独りにして置けないから…。分かったわよ…。明日、行くから…。」


そう彼女が言った後、電話を切った。


「お母さんは何て?」

「荷物を持って直ぐ帰って来いって…。」


母親との電話で彼女は興奮してた。


「すまない…。本来なら私が麗奈の、実家に出向き謝るべきだった。嫌な想いをさせてしまい、申し訳ない…。」


そう、彼女に言い私は頭を下げた。


「お義父さんの性じゃあないから…。」

「すまない。明日は私も一緒に行こうか?」

「だめ!!」

「どうして、だめなんだい?」

「だって――お母さん、凄く怒ってるし今、お義父さんが行ったら、どんな事を言われるか――きっと、お義父さんが、傷付いてしまう…。だからだめなの……。」

「私は、何を言われても仕方が無いし麗奈と、二人きりで暮らし毎日が楽しくて、お母さんを傷付けてたことに気付いてやれなかったんだから罰は受けなきゃ…。」
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