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息子の嫁
第1章 嫁との晩酌

彼女と息子が結婚し、この家で一緒に暮らし三年が過ぎた頃だった。
結婚して三年も経つと親戚、知人等が子供の出来ない彼女を、そっとして置いてはくれなかった。
最近、元気がないのは、そのことが原因で強いストレスを抱えてるようだった。
彼女を悩ませていたのは、それだけではなかった。
それは息子の行いにあった。
その頃、息子は毎晩のように酒に酔い帰って来るようになってた。
彼女には、職場の飲み会とか野球仲間との飲み会だと言い訳をしてるようだったが息子の浮気を疑い時々、二人が大きな声で言い争ってる声が聞こえた。
こんな時、息子の母親が生きててくれたら何か、アドバイスでもしてあげられたのだろうが、その母親は十年前に病気でこの世を去った。
息子の智輝は今年、三十才で嫁の麗奈は息子と四つ違いの二十六才だった。
まだまだ若い二人なら子供が出来ないと焦る年でもないようには思えたが正直、私も早く初孫の顔が見たいとは思ってた。
智輝(ともき)は、JAに勤め私は、駿(しゅん)現在五十三才で市役所に勤めてる。
嫁の麗奈(れいな)は、専業主婦として家を守ってくれてたし家計のやりくりの全てを彼女に任せてあった。
我が家の生活費の大半を私の、お金でまかなってたが息子の給料は自分の飲み代に消え彼女には渡ってはいなかったようだった。

