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哀色夜伽草紙
第2章 大事なヒト

少し高まった所で気持ち良さに思わず口を離すと壱くんがくるりと身体を回してから私を胸の上に座らせた。
「そのまま顔に乗ってよ」
「やだ……」
恥ずかしくて、何年経ってもそれは躊躇してしまうのに壱くんはそれをさせたがる。
「可愛いとこ見せてよ」
「やだ……それなら上からシテ?」
その方がまだ恥ずかしくないからとお願いしても、壱くんは首を横に振る。
「だめ、オレの上で乱れる琴莉が見たいから……乗って?」
潤んだ目で懇願されて、仕方なくそっと彼の顔を跨いで口の上に自分のクレバスを宛てる。
彼が器用に舌で舐めるのを感じながら羞恥心も相俟ってか感じやすくなって声を上げてしまう。
「んゃ……吸わないでっ……」
舌でジュルジュルと音を立てて吸い上げられると、強い刺激に腰が動く。
「オイシ……はぁ、可愛いよ琴莉」
そのままいつも、私が達するまで壱くんは舐めるのをやめない。
手が私の胸や腰をなぞっていく。
「ああっ」
イキそうになって背中を反らすと、そのまま身体をずらして、今度は対面で座ったまま自身を突き刺してくる。
「うっ……琴莉ん中あったかい」
呻くように壱くんが顎を上げて囁くから、私も背中にしがみついて
「キモチイ……よ」
と耳許で囁き返した。
壱くんが私を穿ってそれを受け止めて……こうして幾夜過ごしてきただろう。
二人だけの世界ならば幸せなの。
お互いが大事な人である事は間違いないし、離れられない番だと思っている。
けれど……
一歩この世界外へ出たならば
私と壱くんは……
「琴莉……愛してる」
思考を遮るように壱くんが私の奥を突いて抉るように動いた。
愛してるのは間違いないのだけれど、この二人の時間でさえ、愛の言葉を紡ぐ事は出来なかった。
「愛してる、琴莉……ぁぁ」
私からの言葉を急かすように壱くんがもう一度そう言ってから恍惚の表情で……欲を私のナカへ吐き出した。
私はただ、刺激に痺れる身体をゆっくりとシーツに投げ出してから壱くんの手を握った。
「私も……」
彼は誰よりも大事な人。
だから、小さくそれだけ答えた。
「そのまま顔に乗ってよ」
「やだ……」
恥ずかしくて、何年経ってもそれは躊躇してしまうのに壱くんはそれをさせたがる。
「可愛いとこ見せてよ」
「やだ……それなら上からシテ?」
その方がまだ恥ずかしくないからとお願いしても、壱くんは首を横に振る。
「だめ、オレの上で乱れる琴莉が見たいから……乗って?」
潤んだ目で懇願されて、仕方なくそっと彼の顔を跨いで口の上に自分のクレバスを宛てる。
彼が器用に舌で舐めるのを感じながら羞恥心も相俟ってか感じやすくなって声を上げてしまう。
「んゃ……吸わないでっ……」
舌でジュルジュルと音を立てて吸い上げられると、強い刺激に腰が動く。
「オイシ……はぁ、可愛いよ琴莉」
そのままいつも、私が達するまで壱くんは舐めるのをやめない。
手が私の胸や腰をなぞっていく。
「ああっ」
イキそうになって背中を反らすと、そのまま身体をずらして、今度は対面で座ったまま自身を突き刺してくる。
「うっ……琴莉ん中あったかい」
呻くように壱くんが顎を上げて囁くから、私も背中にしがみついて
「キモチイ……よ」
と耳許で囁き返した。
壱くんが私を穿ってそれを受け止めて……こうして幾夜過ごしてきただろう。
二人だけの世界ならば幸せなの。
お互いが大事な人である事は間違いないし、離れられない番だと思っている。
けれど……
一歩この世界外へ出たならば
私と壱くんは……
「琴莉……愛してる」
思考を遮るように壱くんが私の奥を突いて抉るように動いた。
愛してるのは間違いないのだけれど、この二人の時間でさえ、愛の言葉を紡ぐ事は出来なかった。
「愛してる、琴莉……ぁぁ」
私からの言葉を急かすように壱くんがもう一度そう言ってから恍惚の表情で……欲を私のナカへ吐き出した。
私はただ、刺激に痺れる身体をゆっくりとシーツに投げ出してから壱くんの手を握った。
「私も……」
彼は誰よりも大事な人。
だから、小さくそれだけ答えた。

