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MILK&honey
第24章 ずっと君を見ていたい

「ぅ?!」

 今までボディタオルだけが当たってた背中に、るりちゃんの手が、触れている……。
 手は背中から肩に滑った。思わず、変な声が出そうになる。
 堪えていたら、細い指が肩を柔らかく掴んだ。滑って洗いにくいから、押さえてるだけなんだろう……けど。

「はう……」
「あ、ごめんなさい!痛かった?」
「や……」

 掴んでいた指が、ぱっと離れた。
 危なかった……ほっと一息つく。

「……別に、痛くはねー……よっ?!」

 今度は、手のひらが丸々ぺたんと触って、くるくると背中を撫でて来た。

「刺激、強かったかも……タオルより手で洗う方が良いって話も有るもんね」
「や、るりっ……も、洗えたからっ……充分っ……」

 充分頂きました御馳走様、と言いそうになる。
 ……変だろ。怪しいだろ。

「……そう?もう、いいの?」

 るりちゃんの手が止まって、離れた。
 ……助かった……!

「じゃあ、流しておしまいにして、私はお先に上がって……わっ!!」

「え゛っ!?」

 るりちゃんがさっきの俺みてーに、つるんと滑った。けど、俺みてーに、尻餅を付いた訳じゃ無かった。

 るりちゃんは俺の背中に向かって、前のめりになって転んだ。
 
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