この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
永遠の愛を奪って
第15章 明るい未来への一歩

「祐は優しいから誰かを突き放すなんてことができないよね……。
私も女友達が多かったり、モテて嫉妬しちゃうのも覚悟したつもりなんだけど、あそこまでされるのは嫌だったから……。
腕を組まれたり、せっかく一緒にいれる機会がある時に土嶋さんに祐を独占されていたら見ていてつらいよ……」
「そうだよな……。オレも小春にベタベタしてる男がいたら嫌だって思う」
「土嶋さんとあまりにも恋人みたいなことをしてたから、彼女はどっちなのかなって思っちゃった」
「ごめん……」
ここまで言ったものの、祐のことを責めたいわけではない。
考えてはいけないことだけど、もし土嶋さんの傍にいなければ祐は何も悪くないのだから……。
ただ誘いを断れないだけ……。
でもこの長所を彼女として黙ってみていたのが甘いのかもしれないけれど……。
私の本当の気持ちを受け止めてくれる祐は眉を八の字にしてとても悲しそうな顔をしている。
その姿を見ていると責めているのが可哀想だと思って罪悪感を感じ始めるけど、今までのようにいい子でいては何も変わらない。
今日は変えるためにこうして踏み出したのだから……。
「もう土嶋さんとそういうことをするのはやめて……欲しいな……」
束縛したくなくてなかなか言えなかったけど、ぎこちなくてもなんとか声に出すことができた。
「小春の答えはそれなんだ……。オレも決めたことがある」

