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永遠の愛を奪って
第7章 はじめてのお泊まり



個室の中で両手を口元に当てた私は「ふふふ」っと声に出さないようにして笑っていた。


恋が実って幸せであることが隠しきれない……。



女性社員の二人がいなくなった後、トイレから出て廊下を歩いていると棚の上に飾られている花瓶が目に入った。


そこには色鮮やかなガーベラやアルストロメリアが組み合わされていて、青紫色の桔梗の花も添えられていた。


桔梗か……。


幸せそうな女性からもらった白い桔梗は今はもう枯れてなくなってしまったけれど、私の中で咲き続けている。


きっと枯れてしまった桔梗も私を応援してくれているだろう。


「よっ、小春」


「青木くん……!」


「連休の旅行に向けて仕事を頑張ろうな」


「うん」


デスクに戻る前に偶然に青木くんとすれ違って、僅かな会話を交わして手を振る。


お金を稼ぐために会社に来ているけど彼氏に会えるという楽しみができて、働くモチベーションも上がっていた。


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