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ディープフォレスト
第4章 言霊
切々と語るエバーが
あまりにいじらしくて
抱き締めたい
衝動に駆られた。
しかし
それを躊躇するほどに
エバーの体には
果実の跡が生々しい。
ぬらぬらとてかり
滴る雫が
甘い匂いで
鼻をくすぐる。
触ればすぐに
ベタベタとするだろう。
それが
『穢い』だとか
『不快である』とか
そんな抵抗感ではなかった。
泣き出しそうに
不安に揺れる
エバーの瞳と
赤い果実が
恐ろしいくらい
魅惑的だったのだ。
アキトは
エバーを
抱き締めないかわりに
目元にはねた
汁を舐めた。
びくりと
エバーの肩が震え
大きな瞳で
アキトを見上げる。
「あ、きと……っ」
「動くな。あちこちに汁がかかってる」
恥ずかしそうに
頬を染めて
戸惑う姿は
タァーナやリシュにはない
エバーならではの反応だ。
アキトは
腹の底から
じわじわ込み上げる興奮に
ノドをならし
エバーの肩に舌を這わした。
甘酸っぱい果実と
エバーの汗の味が
今まで食べたどの果物より
アキトの味覚を満足させる。

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