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愛おしいキミに極甘な林檎を
第64章 番外編:危険な逆ハーデート

「風子が狙われてる?」
「あはは……、自意識過剰みたいですよね。そんなことないのに」
那砂さんは理人さんと課長がまだ私に未練があるようなことを言っていたからつい余計なことを口走ってしまった。
でも他の男がソラ先輩にとっていい刺激になっているのかは気になる。
「自意識過剰とは言えないんじゃないかな。風子のことを諦めていたとしても少しは意識してるんじゃない?」
「えっ!?」
「部下や妹ではなくて女として思ってるよ、きっと」
「ソラ先輩までそんなことを言うんですか!?」
あまりにも驚いて、つい思っていたことがそのままポロリと出た。
高校時代からソラ先輩は他人の恋愛事についてあまり関心を示さないから珍しい。
目を丸くして口をぽかんと開けたままフリーズしていると、不敵な笑みを向けられながら体を押されて顔を近づけられた。
これはいつもの優しい方のソラ先輩ではなく、裏の顔の方だからゾクリとする。
「俺がこんなことを言っても二人を気になったりするほど今の風子の心は浮ついてないだろ?」

