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愛おしいキミに極甘な林檎を
第64章 番外編:危険な逆ハーデート



何かを思うようにソラ先輩が言った後、那砂さんに言われたことを思い出した。


私は何とも思っていなかったけど、逆にソラ先輩の方ががマンネリしていたんじゃないだろうかと不安が過ぎる。


色違いのお揃いのカップに入っているココアを飲みきるまで何も言えなかった。



「普段平穏すぎますかね……?」


静かな時間が過ぎた後に遠回しに質問して沈黙を破ってみる。


心が落ち着く温かいものを飲んでもソラ先輩の表情はいつもと変わらない。疲れさえ見せないから怖いものだ。



「平穏ではないかな。色んな問題を抱えているからね」


「まあ、そうですよね……。これからも色々ありますからね……」


「風子にとってはそうであって欲しいけど」


「私は問題があっても幸せですよ。ソラ先輩といれるならどうってことないです」


「そうなんだ。嬉しいな」


喜んでくれたのかやんわりと笑みを向けられてから肩を掴まれて、体がくっつくように寄せられる。


今日は気持ちに余裕があるからまた甘えてしまいそうだ。



「……ねえ、いい刺激になったって、他の男から私が狙われてるって思ったからですか?」


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