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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

「はい。気をつけます」
「風子はしっかりしていますから一々言われなくても大丈夫です。きちんとやり遂げて見せますので楽しみにしていてください。では、そろそろ戸締りして会場へ向かいますので」
本当に立ち話と様子を見に来ただけなのか、ソラ先輩が追い出すように言うとお爺さんとお婆さんは外に出て行ってくれた。
パタンッと玄関のドアが閉まってなんだか虚しいような気持になった。
本当にこれでよかったのかな、っと……。
「よかったぁ……。いきなり黒いスーツを着た男たちが来て風子を連れて行かれなくて……」
「あはは、なんですかそれ。現実では誰もそんなことしませんって」
「何があってもおかしくないから怖いんだよ。お爺様とお婆様は俺が望んでいないことを平気でしてくる人たちなんだ。
これは覚えておいてね。あ、メモ帳に書いておくか」
「お二人の顔もしっかりと覚えたので結婚式では大丈夫だと思います」

