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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

この場合はソラ先輩が答えた方に私も賛同しておくのが正しい選択だと思った。
お爺さんとお婆さんは相変わらず面白くない顔をしているけど、この答えに納得してくれているようだった。
とりあえずこの場が丸く収まって一先ずホッとする。
結婚式当日に結婚相手の親族と喧嘩をするなんてことはしたくない。
でもソラ先輩は自分の祖父母に冷たい態度を取っている。
側にいない時に見せる曇った表情の悩みの種はここにもありそうな気もした。
「今後のためにも今日は素敵な日にしてちょうだい。
会社の知り合いの方も沢山いらっしゃるんだから間の抜けた失敗をしないでいただきたいわねぇ。風子さん」
お婆さんにきつく睨まれながらピンポイントで警告されてびっくりした私は肩に力が入る。
事件前の記憶を取り戻せていないせいで、失敗をしてしまってもおかしくないから間違っていないけど……。

