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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



「結婚式がある日です」


「……当たり。もう結婚してるけど……、その……。思い出せてないみたいだし、言うべきだと思ったから……」


心当たりがあることはないから何なのか全く分からない。


両手を膝の上に置き、ソラ先輩のことを見上げて用件が何なのかじっと待つ。



一体なんだろう……。


いいことなのか、悪い事なのか判断できなくて不安になってきた時、目の前に細長い箱を差し出された。


その箱を受け取ると開けるようにジェスチャーされたから恐る恐る開けてみると中には一本の枯れないように加工されたバラが入っていた。


「えっ……?あの……これって……」


渡す相手が間違ってないか不思議に思って、私はそのバラとソラ先輩の顔を交互に見た。


すると、私の前に跪いて手を重ねてからソラ先輩が見上げてくる。




「俺と結婚してください」


「…………」



「思い出せていない今はプロポーズをされていないのと一緒だと思うから言っておきたかったんだ。明日の結婚式の前に……」


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