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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



「ん?何か言ったかな?今すぐ二回目をシてもいいんだけど」


「ひいい。……笑顔が怖くて大魔王みたいです」




結婚式まであと三日。今日もソラ先輩に送ってもらって会社へ仕事に行く。


念のため、郁哉さんが玄関で待っていてくれたけど昨日のことはなんとか覚えていた。だから、きっと今日も無事に仕事をこなせると思える。


「今日もあまり無理するなよ。具合が悪かったり、できなさそうな仕事があったら潮崎にも頼っていいからな」


「分かりました。でも今日は元気いっぱいなので大丈夫です」



自分のデスクに荷物を置いてから窓際に行くと、花瓶に生けた桔梗の花は緑の葉が萎れていて少し元気がなくなっていた。


昨日帰る前は萎れていなかったはずなのに……。


花瓶の水を変えても萎れた葉は元には戻らなくてなんだか寂しく思えた。


それが序章だったのか今日の仕事はなんだか上手くいかない。


確認してこれで大丈夫だと思ったことも提出してみると間違っていて同僚に眉間にしわを寄せた顔を向けられた。



「大空さん、また間違ってるよ」


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