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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り

彼女がいると思ったから何気なく言うと、やっと潮崎さんが来て丁合を始めてくれる。
折り目が付かないように紙を取って重ねていくから会議で使う大事な資料という事は分かっているようだ。
「それがさー、彼女とは転職する前に別れたから今は募集中。風子は何人と付き合った?」
「ちゃんと付き合った人は二人います……」
体だけの付き合いをした男は何人かいると言ったら驚かれるだろうから黙っていることにした。
「ふーん、美人だからもっと多いかと思った。おれは五人かな。
若い頃は人数が多ければ誇れると思ってたけど、前の彼女と別れてから数じゃないってことが分かった」
「ただ数が増えただけは虚しいですよね……」
大学時代にそんな経験をしたから共感してしまう。
「そう!だからこれから今度は中身のある恋愛をしたいなって思った。だから風子、……協力して欲しい!」

