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愛おしいキミに極甘な林檎を
第44章 愛の結晶



「ははっ、風子との思い出は殆ど覚えているからね」


「むうう……。恥ずかしい思い出は忘れて欲しいです」



「全部忘れたくない。恥ずかしがるところも好きだから」


うすら笑いを浮かべたソラ先輩は私の上に乗ってきてパジャマのボタンを外し、首筋から鎖骨の下まで唇を這わせてキスマークを複数つけてくる。



「やっ…、だめぇ……」


生暖かい唇が肌に触れるとゾクゾクして吐息と共に小さく声を漏らした。



「……また見られそうなところにつけるんですから」



「夏じゃないから見えるような服は着ないだろ。それとも明日は胸元が開いた服で出掛ける予定だったの?」



人が多いところでその服を着ていたら嫉妬しやすいソラ先輩は気が気でいれないだろう。


後でお仕置きが待っていそうだけど、それもそれで面白そうだ。


でも今は元気になってもらうのが最優先だし、持ってないからやめておこう。



「いいえ、着ませんよ。ソラ先輩の家族から驚かれたくないですし。でもこのキスマークをお婆さんに見られたら怒られちゃいそうですね」


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