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蜜会
第4章 満たされる
「俺、まだイってないから続ける? でも、ほんとお湯の中に出しちゃいそうだし、いっぺん出ようか」


 息も荒く、足に力が入らない私を、滑らないようにと気をつけてジャグジーから出してくれた義樹は、「ここ」と嬉しそうにマットに率先して座った。


「これ、風俗にあるやつだよね?」

「そそ」


 何をどうするのかもわからないけど、とにかく私もそのエアマットに並んで座る。

 聞くと、新人のころに悪い先輩によく連れていってもらったらしい。


「言っとくけど、病気ももらってないし今は行ってないよ」

「今でも行ってたら別れるよ」


 冗談を言い合っていると、壁際に置いてあるボトルを義樹が手にとった。


「わかってるなぁ、このホテル」


 義樹は私を抱き寄せて密着すると、ボトルを開けて中の液体を手のひらに出した。


「何?」

「ローション」


 いたずらっ子のような顔で義樹は両手の平にしっかりなじませると、向かい合って私のおっぱいを揉みはじめた。


「ええっ……!」


 ものすごい粘度の高い、ぬるぬるした液体だ。

 ローションと聞いても私は「化粧水?」くらいしか思っておらず。

 しかもこの液体、すごく温かい。


「これは温感タイプかぁ。ポカポカするね。どう?」

「あ、あ、うん……気持ち、いい」


 義樹の手はごつごつ、皮膚も硬い。

 ゴルフや野球をしているんだから当たり前なのだけど、でもそれがローションを塗って揉まれると、温かいぬめりに包まれていつもと違う刺激が味わえた。
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