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蜜会
第2章 湧き出す
 安宅さんの唇はまるで吸い付くように私の唇に「ピッタリ」とはまった。

 なかなか合わなかったジグソーパズルがやっと完成した、みたいな表現力に乏しい言葉しか思いつかないんだけど、彼の唇は思っていたよりも柔らかく、コーヒーを飲んだ後だというのにとても爽やかな感じがして。

 ここまで体の芯が感じるキスは初めてすぎて、私はさっきまで触れられていた胸の奥がどくどく言いっぱなし。

 でも、安宅さんの胸からも私のものと同じ脈動は伝わってきた。

 私がその「初めて」に驚きながら気持ちよさに体をゆだねているうちに、安宅さんは私の唇を、触れるだけではなく吸いはじめた。

 ちゅっと微かな音を立てて上唇、下唇と気持ちよいリズムで吸ってくれるから、「ああ、キスで感じちゃうの、久しぶり」とうっとりしていた。

 私だって男の人を知らないわけじゃない、むしろ大学時代なんかけっこうよその学科の男の子と気軽にデートをしていた。

 なのにここまで気持ちいいキスなんて、記憶にない。

 唇を吸われ続けているうちに本当に頭がぼうっとしてきて、おなかの下あたりも熱くなってきた。

 もうこのままエッチになだれこみたいくらい、欲しくなってしまっている。

 安宅さんはどんなふうに私を抱いてくれるんだろう。

 そんなふうに思わせてしまう、年上の男の人ってすごい。







 どうしよう、下着の奥が少し熱くなってきたのが自分でもわかる!
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