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忘れられし花
第18章 花嵐
「だから、光様が醜いというのなら、僕も醜いです」

 一見柔らかで穏やかそうに見える光は、実はものすごく頑固な主だった。自分のためでなく、他人のためにしか心を動かさない、頑固で優しい主。

 だから。

 奏は念押しするように言葉を重ねた。
 もう一度。

「僕を、貰っていただけますか?」
「……あなたの言葉に頷いてしまえれば、どれだけいいでしょう。ですが罪深い私には、幸せになる資格などありません」
「どうしてですか! 光様は罪深くなどありません。光様はとても綺麗です……」
「いいえ。私は大きな罪を犯しました。ですが、どうしてもあなたには告げられなかった。私は、あなたに嫌われたくなかったのです。罪深い私を、どうか、許してください」
「……光様?」

 光は雨に打たれた小鳥のように激しく震えていた。

「私は、兄を、殺したのです」

 光は苦しげに言葉を絞り出すと、奏の腕に抱かれたまま、意識を失った。
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