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埋み火
第1章 忍び火
「もう、だめ。普通にしよ」


 このままだと、霧子の尻を見ながら膣内で射精してしまう。

 それにいくら後背位が好きでも、霧子を抱いていて一番よいのは正常位だ。

 再び蜜まみれの肉棒を引き抜いてしまうと、霧子はごろんとベッドに脱力して転がる。


「よかったか?」

「うん」

「すげえ腰、動いてたからな」

「ええ……?」

「エッチ」


 また冗談めかして博之が言うと、霧子は恥ずかしげに眼を逸らす。

 それを仰向けにして足を開いてやると、また泉の奥へと霧子の大好物を挿し入れる。


「はぁ……ん!」

「お前、声でけぇんだよ」

「ふぅ、ンッ」


 穿たれて、体を弓なりに反らし喘ぎ続ける霧子は博之の声がきちんと聞こえているのかもあやしい。

 しようと思ってやっているのか無意識なのか霧子の両足が博之の腰に絡むと、いっそう密着してさらなる快感が来る。


「ああ、あぁん……ひろ、気持ちいいよぉ」

「いいか」

「うん」


 突き上げられて息も絶え絶えの中で、霧子がまだ目じりに涙を浮かべて自分を見上げているのを博之は見た。


「幸せ」


 両手を博之の頬に添え、かすれた声と潤んだ瞳でじっと博之を見つめ霧子がそう囁くと、博之はこれ以上いろんなものをこらえることができなかった。

 きつく抱きしめ、「出るよ、きり」と耳元で囁き返し、再び舌を挿しいれ絡ませる。

 それまでゆっくりしか出し入れしなかったものを、最後とばかりに激しく腰を動かして深く強く奥へと楔を穿つ。すると霧子の体がびくんと跳ね、一段と大きな声で博之を求めた。


「ううんッ! ひろ、ひろ……好き……!」
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