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埋み火
第1章 忍び火

(ああ、ひろが私の中にいる)
霧子もまた、コンドームごしではなく博之とじかにつながることで幸福を感じていた。
優しい博之の腕の中で、博之を受け入れているというだけでもう何もいらなくなる。
「う、くっ」
霧子の狭さに博之がうめいている。
「きり、前みたく一分でイっちゃうよ……」
霧子は博之が早いのを、少しはさみしいが不満に思ったことがない。
それだけ自分の体に満足してくれているのだ。
だから霧子は潤んだ瞳で提案してみた。
「ね、このまま動かないでいてみて」
「ん? ああ」
「ほら、いちばん奥まで入れて……」
霧子がさらに脚を開き、挿入の角度を変えさせてもう少しだけ奥まで中に入り込ませた。
「あァ、うん……そのまま動かないで……」
「う、うん……え? 何だこれ」
博之が目を見張った。
「ね。好きな人とつながるって幸せ」
ピストンをしなくても同じくらいの快感が得られる。
驚く博之の腕の中で霧子は我慢できずに涙を流した。
ふたりが犯した罪は、快感を得るためだけのセックスではなかったのだ。
「動かなくても、入れてるだけでこんなに気持ちいいんだな」
「うん。ひろ、キスして」
霧子は博之が自分の一番深いところまでやってきたことに。
博之は自分自身が霧子の奥の奥まで入り込んだことに。
唇だけ合わせて抱き合うとふたりは体の二点から溶け合って、ひとつになったような感覚に驚き、幸福を味わった。
霧子もまた、コンドームごしではなく博之とじかにつながることで幸福を感じていた。
優しい博之の腕の中で、博之を受け入れているというだけでもう何もいらなくなる。
「う、くっ」
霧子の狭さに博之がうめいている。
「きり、前みたく一分でイっちゃうよ……」
霧子は博之が早いのを、少しはさみしいが不満に思ったことがない。
それだけ自分の体に満足してくれているのだ。
だから霧子は潤んだ瞳で提案してみた。
「ね、このまま動かないでいてみて」
「ん? ああ」
「ほら、いちばん奥まで入れて……」
霧子がさらに脚を開き、挿入の角度を変えさせてもう少しだけ奥まで中に入り込ませた。
「あァ、うん……そのまま動かないで……」
「う、うん……え? 何だこれ」
博之が目を見張った。
「ね。好きな人とつながるって幸せ」
ピストンをしなくても同じくらいの快感が得られる。
驚く博之の腕の中で霧子は我慢できずに涙を流した。
ふたりが犯した罪は、快感を得るためだけのセックスではなかったのだ。
「動かなくても、入れてるだけでこんなに気持ちいいんだな」
「うん。ひろ、キスして」
霧子は博之が自分の一番深いところまでやってきたことに。
博之は自分自身が霧子の奥の奥まで入り込んだことに。
唇だけ合わせて抱き合うとふたりは体の二点から溶け合って、ひとつになったような感覚に驚き、幸福を味わった。

